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動物 & サボテンブログ

サボテン 2025.11.02

おもしろサボテン品評会! ただいま絶賛開催中!(のはずだ!)

サボテンと多肉植物を愛する皆さん! 寒くなってきましたな・・・

「しかーし!」ここシャボテン動物公園、第5温室(メキシコ館)では、今、熱ーい戦いが繰り広げられています♪

素晴らしい個性を持ちながらも、寒さに弱かったり、小さすぎたり、形が個性的過ぎて普通の展示に 向かなかったりと不遇な目に会い続けている本公園いわゆる「秘蔵のサボテン・多肉植物」を一堂に 展示し、その中で皆様の投票による一番人気の「栄えある植物!」を決めようというこの「おもしろサボテン品評会」にエントリーされた植物たち!

スタッフの想像も超えて、毎日たくさんのご来園者様が、「この子こそっ!」と投票してくださっています。(皆様、本当にありがとうございます♡)

今年もそんな素敵な植物たちをささやかながら、このホームページでご紹介してゆきたいと思います。(生配信も早くやりたい!)

先ずはエントリーNo.①番「お願い☆武倫柱!(ブリンチュウ  Pachycereus pringlei )」

むろん!そんなサボテン!あるわきゃありません!・・・ 正確には武倫柱(ブリンチュウ  Pachycereus pringlei )

アメリカ南西部からメキシコにかけて自生する柱状のサボテンで、「いかにも西部劇!」といったような姿をしています♪

とっても大きくなるサボテンで、成長すると6~12mもの高さになります。記録では19.2mというものもあったそうです(ガンダムよりでかい!)。

別名「メキシカン ジャイアント」!

ちなみにうちで一番大きな武倫柱はこんな感じ♪

トゲは硬くて丈夫で、10本以上が放射状に伸びて柱体を覆います。このトゲはサボテンがあまり大きくなると抜けてくることもあります。

花は白色で、夏(7~9月頃)の夜に咲きますが、結構長く咲いているので、運が良ければ昼間見ることが出来ます。(大きくならないと咲きませんけどね♪)

その花はメキシコでは食料として食べられていたこともあります。

でも、何といっても言っても特徴的なのはこの形♪

ちょっと後ろに下がった一番高い枝の部分と、その下に2本の手のような枝が生えていて、まるでお祈りをしている乙女のような姿になっているではありませんか!(・・・わかりますか?・・)

だからタイトルが「お願い☆武倫柱!」(アニメのタイトルみたいでしょ♪)

説明のプレートもまるで星に向かってお願いをかけている乙女のサボテン(武倫柱)のようなイラストにしてみました♪(えっ!・・そうは見えない!・・・)

この武倫柱、本来はよほど大きくならないと横から枝を出すなんてことはありません(うんと大きくなるまでは、一本の柱サボテンとして大きくなります)。

でもこの武倫柱は一番頭の部分が悪くなってしまい、やむを得ず頭の部分だけ切り落としたところ、偶然このような形で枝が出てきてこのような愛らしい姿になったのです。

一度悪くなってもうまく生き延びて、今度は枝を出し別の生き方を模索する。このサボテンの乙女は見かけによらず、たくましくしなやかな生命力を持っています。

ぜひ、投票してくださいね(お願い♪)

さて続きましてはエントリーNo.②番「ハオルチア・コンプトニアナ(Haworthia comptoniana ) 、ツルボラン科)

この美しい輝きをごらんください。

まるでガラス細工で作ったような透明の葉が照明の光を受けて、それこそ宝石のように輝いているではありませんか!

葉の表面には手の込んだ職人が作ったような複雑な網目の模様が刻まれています。これが自然に生まれた生命なのでしょうか?

この植物の名は「ハオルチア・コンプトニアナ」、原種は南アフリカのケープ地方に自生しているといわれています。非常に狭い限られた範囲にしか分布していないといわれていますが、本種はおそらくハイブリット(交雑種)として、人の手を介して生まれてきたものと思われます。

よくみると、この植物の葉は立体的で葉の先が三角形の窓のような形になっています。このハオルチアは「レツーサ系のハオルチア」と呼ばれ、ハオルチアの好きな人にはとても人気があります。

しかし、どうしてこのような植物らしからぬ透明な葉を持っているのでしょう?

ハオルチアの仲間でもこのように透明な葉を持つものは自生地の南アフリカでは草食動物に食べられないようにするために地面にめり込むように生えています。

地面にめり込むように生えていると、草食獣には見つかりにくくなりますが植物にとって栄養を作り出すために大切な光合成に必要な太陽光が手に入らなくなります。

そこでハオルチアはこのような透明な葉を持ち、地面の中にある葉の奥まで有効に太陽の光を取り入れられるよう、進化していったのです。

ハオルチアの葉にあるこの透明な部分は、そのものずばり「窓」と呼ばれています。

ハオルチア・コンプトニアナはハオルチアの中でも比較的大型になる種類ですが、いくら何でもここまで大きな株はめったにあるものではありません。

今回の展示の中でも、まれにみる名品です。

ちなみにこのハオルチアの仲間、「砂漠の宝石」とも言われています。

さてそれでは次にご紹介いたしますのは

エントリーNo.③番「パキポデューム (Pachypodium sp )  、キョウチクトウ科)

今回のエントリー植物の中でも屈指の大物、直径40㎝位はあります!

マダガスカルというアフリカの隣にある大きな島に生える、珍品中の珍植物!

マダガスカルはアフリカの隣とはいいながら古くから大陸と離れてしまった島のため、独自の生態系が発達し、目珍しい植物や動物の宝庫!

そのマダガスカルの中でも雨の少ない乾燥地に生えるのがこのパキポデュームという植物。根っこ近くの本体は乾燥した大地でも生きることが出来るよう水や養分をたっぷりと含んでこのように膨らんでいます。

このような植物を「コーデックス(塊根植物)」といい、多肉植物好きの間ではとても人気があります。

ここまで大きなパキポデュームはめったにあるものではありません。しかもこの株は徒長することもなく、でっぷり膨らんだ低めの本体に元気な枝がたくさん出ている形もとても良い美品♪

実は進化生物学研究所(うちの公園の基本設計をしてくれた所です)のとても貴重な株なのです!  寒さに弱いのでなかなか常設展示をすることは出来ません。  この公園でも今回初めて、来園者の方に公開しています(よく考えてみると、すげっ・・!)

「パキポデューム」とはギリシャ語で「Pachys (太い)」と「Podium (足)」の合成語で、まさに「太い足!」というこの植物の膨らんだ部分を表す意味になっています。

こんな個性的な姿だけど、じつはキョウチクトウの仲間! 葉の部分を見ると確かに夾竹桃(キョウチクトウ)の葉を彷彿とさせますな。ちなみに花は春に咲きます。

こんな珍しいパキポデュームなのですが、残念ながら種名がわからない!

見たところ「デンシフロラム(Pachypodium densiflorum )」のように見えるのですが。

デンシフロラムは「シバの女王の玉櫛(タマグシ)」とも呼ばれ、マダガスカル中央部の海抜1,000mまでの南北にかけての広い範囲で自生しているパキポデューム。幹は銀白色で横に広がるように成長し最大で1m程の大きさに育つこともあります(・・まだ、大きくなるんかい!)黄色い花が咲きます♪

あるいは「ロスラツム (Pachypodium rosulatum )」なのか? ロスラツムはやはりマダガスカルの広い範囲に自生するパキポデュームで、マダガスカルのパキポデュームの中では最も早く学名が命名された植物(つまりパキポデュームの中では早くに知られた種類ということ)」。様々な亜種があり、その中ではパキポデュームの中でも最も人気のある「グラキリス (Pachypodium rosulatum ssp. gracilius )」もあります。花はやっぱり黄色い色♪

うーむ、わからん! 今度、進化生物学研究所に聞いてみょっと!

珍しい植物、美しい植物が待っている 伊豆シャボテン動物公園の「おもしろサボテン品評会」ぜひ、ご覧になってください(ご投票、よろしくお願いします♪)

次へ続く!

植物エンターテイメント課 一同

記録:真鍋

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